「ストレスのセルフケア」:NHK「キラーストレス」から

「ストレスのセルフケア」:NHK「キラーストレス」から


先日NHKで放送された「キラーストレス ストレスから脳を守れ 最新科学で迫る対処法」拝見しました。ストレス対策として「コーピング」と「マインドフルネス」の入門編が紹介されていました。
両方とも、ストレスマネジメントのセルフケアの方法です。
自分でできる点がいいですよね。

「マインドフルネス」というセルフケア

番組では、「コーピング」を実際に取り入れている宇宙飛行士の方の例や、
「マインドフルネス」を出演者全員で実践していました。
「マインドフルネス」については下記3点が印象に残りました。

  • 宗教性を除外している
  • 実際に脳の偏桃体に好影響がある
  • 科学的に効果が認められている

身体と心 「心身相関」

鍼灸治療院には、腰痛や、膝痛などいわゆる関節や筋肉に問題がある「整形外科疾患」の方が主にお見えになります。そのような疾患でも慢性化すると日常生活に様々な影響があり、身体だけでなく、心の面にも支障をきたします。

たとえば、腰椎椎間板ヘルニアの患者さんは、初期の痛みがあまりに強すぎたため、その記憶が残り、再発の不安をしばらくの期間抱えていることが多いです。

一方で、身体を動かす生活を送っていなくても、精神的な緊張・不安は筋肉の緊張につながります。たびかさなるストレスで、無意識に顎に力が入り、顎関節症になる方。頸、肩に緊張が強くなり緊張性頭痛になる方などがおられます。

「身体から心に」、「心から身体に」とまさに「心身相関」だと思われます。

当院は鍼灸治療院ですので、「鍼灸」「マッサージ」などの手段で緊張を緩め、日常生活の注意点やストレッチなどでその緊張が長く続かないようにアプローチしています。
同時に、精神的な緊張をもっと緩和する具体的な方法はないだろうかと考えています。

「書き出す」「筋肉の緊張をゆるめる」のは価値ある方法

今回番組で紹介されていたコーピング」「マインドフルネス」は一般の方が自分でできる「入門編」を紹介しており、自分のストレスマネジメントに活用できる有効な手段のひとつだと思います。

私自身「コーピング」を数年前に「認知行動療法入門」(伊藤絵美 著)で知り、自身のストレス解消法をノートに書き出し、見返し、その都度うまく活用しています。

番組でもありましたが、解消法の「数」をたくさん書きだすのは本当に重要だと実感しました。数が少ないと、その解消法に慣れてしまったり、あまり同じような種類の解消法だと効果が最初ほど見込めない感じがしました。思いついたらなるべく書き足したり、ちょっと種類の違う解消法を検討したりしています。

あまりに多くのストレスが環境変化などで押し寄せたときに、2-3行の日記などを就寝前に書くことで、冷静にご自身の状況を把握できた患者さんがおられます。さらに、それをかかりつけ医に診てもらうことで、患者さんも医師もお互いに状態を把握できてよかったと喜んでおられました。

お薬手帳のメモ欄を活用されたりもしています。

番組に出演され「マインドフルネス」を紹介していた医師・熊野宏昭氏の著書「ストレスに負けない生活」があります。ストレスから、ストレスがたまりやすい人の生活習慣、ストレスの管理方法などが細かく書かれています。

筋肉の緊張をゆるめ、脳の状態を変化させることや、うまく力を抜く方法、また継続的に行う重要性など具体的に役に立つ内容です。

「ストレスを減らしてくださいね」だけでは、あまり具体的なアドバイスとはいえませんし、実践不可能なことも多いでしょう。しかしながら「ストレス」を知り、「ストレス」に対する具体的な方法が自分でできるものであるのは検討・トライしてみる価値は十二分にあると思います。

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