「緊張型頭痛」と鍼灸施術
以前、別記事「頭痛の赤旗兆候」で頭痛の危険な兆候について書きました。
あった場合は、鍼灸治療の適応ではなく、一刻も早く病院を受診してください
という内容でした。
「緊張型頭痛」です。
緊張型頭痛とは
痛みのタイプは「圧迫感」「しめつけ感」です。
家族歴はあまりありません。
頻度は様々ですが、月に15日以上起こるかどうかが
「反復性」と「慢性」の基準の境目となります。
そのひとつにあげられます。いわゆる首が前に伸ばされた姿勢です。
緊張型頭痛に対する鍼灸施術
「緊張型頭痛」の方は、「後頭部」「側頭部」の頭痛を訴えられます。
同時に、「後頚部」「肩」「背中」のこり感もあります。
それらの部位にかかわる筋肉の「過緊張」を鍼灸で緩めていきます。
「腰痛」を同時に持っている方も多く、これは「頸椎」だけでなく
「胸椎」「腰椎」など広範囲に緊張が続き、
「脊柱」の生理的湾曲(S字カーブ)を崩した結果だと思われます。
関連部位も加え、「緊張型頭痛」と「腰痛」を再発
しないようにしていきます。
「緊張型頭痛」のメインの治療となる後頚部には、
手技よりも「鍼」のほうが筋緊張を浅部・深部共に緩めやすく、
効果も長持ちするように思えます。
治療中に緊張部位が減っていき、それでも残っている硬い部分に
ピンポイントでアプローチできる点は「鍼」の特徴のひとつです。
*緊張性頭痛は痛むところ以外からも影響を受けています。
緊張型頭痛の鍼灸症例
コントロールしているが、繁忙期や季節の変わり目に頭痛の頻度が増える。
後頭部、こめかみともにしめつけ感が強い。胃腸が弱い為、
頭痛薬を使いたくない。
初診時はもちろん、毎回「危険な頭痛」の兆候がないかを確認していますが、
「緊張型頭痛」で受診されている患者さんです。
仕事柄、首・肩・背中・腰に疲れがたまりますが、
普段は自分でストレッチや、家族からのマッサージで
コントロールされています。
それで難しい場合に当院を受診されています。
確認をしながら、少しずつ緩めていきます。
首・肩だけの治療では再発が予想されるため、背部、腰部など
全身をうつぶせ、仰向け、横向けの姿勢で診ています。
肩甲骨周囲の緊張を取っていくと、後頚部の緊張がさらに取れていきます。
現在は年数回の施術でコントロールできています。
患者さんだととらえています。
「血圧」を確認,測定するようにしています。
今回は「緊張型頭痛」について、紹介いたしました。
「頭痛」には様々な種類があります。
「片頭痛」「群発頭痛」「帯状疱疹」「副鼻腔炎」「髄膜炎」
「側頭動脈炎」「三叉神経痛」「くも膜下出血」「慢性硬膜下血腫」
きっかけや、頭痛に伴う他の症状などの様々な病歴・検査で診断されます。
病歴の中でも、特に先に挙げた「危険な頭痛」の3徴候は
ぜひ覚えていただきたいと思います。

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