「古傷の痛み・うずき・冷えにはお灸をおすすめします」
気温の変化の激しい日や、雨の日などには「古傷」が痛むという方がおられます。
一方で、古傷を緩和する方法ってあまり聞いたことがないと思いませんか。
古傷へのお灸のメリットは自宅でもできますし、簡単なことです。
どのようにお灸をするのかも後ほど解説しますので、ご安心ください。
古傷の原因
「古傷」ですから、文字通り過去に傷を負ったところです。
- 肉離れの後の筋張り
- 手術の痕
- 捻挫の後遺症
- 骨折後、骨がくっついたあとの冷え・こわばり
- ヘルニアなどで残った足先の痛み
古傷と雨・寒さ・気圧
古傷は痛めたあと、時間が経過しており、周囲の組織への血行が不足しがちです。
雨・寒さ・湿度・気圧の変化などの影響を受けることで、他の部位よりもより冷えやすくなります。
古傷にお灸をすすめる理由
「古傷」がある部分は、血行不良などもあり、冷たくなっていることがほとんどです。
お灸で血行を促進することで、周囲の組織の回復を目指します。
お風呂だと全体が温まりますが、お灸は痛む場所に瞬間的な熱を局所に加えることができ血流を促進するのが特徴です。
お灸をするところは、症状のあるところやその周囲などが中心ですが、古傷によって体の動きに制限をかけているところもありますので、その場合は当院でもアドバイスをしています。
「古傷」が体のバランスなどに影響していることもありますので、お灸をすることで身体全体への良い影響も考えられます。 一度はお身体を診せていただけるとより具体的なアドバイスができるかと思います。
古傷の対処・緩和の方法としてのお灸
お灸をする部位
①痛むところ
②冷えているところ
③痛む部位の筋肉の始まりと終わり
④古傷に間接的に負担をかけているところ
ご自宅でお灸をする数と頻度
①1-3壮(初めての時は1壮からはじめますが、古傷には比較的数が多めのお灸をすることが多いです)
②古傷の程度によりますが、こまめに長期にわたって行います。
お灸については「お灸についてよくある質問」も参考にしてみてください。
お灸をした後
お灸をしたところをすこしずつ動かしていきましょう。
お灸で手術の痕のつっぱり感を減らした例
以前、膝の裏の手術をされた患者さんが手術痕付近のつっぱり感を訴えられ、根気よくお灸を続けたことがあります。 手術から数年たち、痕も少し茶色になっていましたが、お灸をするとともに痕が白くなり、つっぱり感や動きの制限が軽減されました。 当院では急性期を過ぎた捻挫の後遺症にもお灸を使います。
「古傷」の大きさや程度にもよりますが、お灸をしていただく価値は十分にあると考えます。
治療院でのお灸
治療院ではもぐさを直接肌につける、「直接灸」である「糸状灸」を行います。
古傷に行うお灸は極々小さく、複数回行います煙が苦手な方には電気温灸器を使っています。
古傷とお灸のまとめ
- ご自宅でできます。
- お灸の数は比較的多めになることがあります。
- 可能なら直接灸が良いです。
- コツコツ続けることが大事です。