自律神経症状と接触鍼-研修会にて
先日、数年間参加している研修会で今年最後の集まりがありました。
参加者各自の臨床での疑問を前もって提示し、全員で検討しています。
いくつかテーマがありましたが、今回はその中の「自律神経症状」についてでした。
「自律神経症状」には様々なものがあるのですが、天候の変化や、環境、何らからのストレスなどにより症状の変動があります。
患者さんには緊張体質の方も多く、頸や肩、お腹などに触れるとその緊張がよくわかります。
また、その緊張がさらなる緊張を後押しして、力が抜けるときは少ないようです。加えて、初めて鍼灸治療にお見えになる方は、より緊張されています。
ほとんどの鍼灸師は自律神経症状には浅く鍼を刺することが多く、その結果、刺激も弱くなります。
それ以上に敏感な方や、こちらが必要だと考えたときは以下のような、刺さない鍼、接触のみの鍼を使います。
「接触鍼」と呼んでいます。「接触鍼」は小児の鍼治療でも使用します。夜泣きや疳の虫などに対してです。
「自律神経症状」や「小児症状」には「接触鍼」の刺激量で必要十分です。鍼の刺激量、深さなどは患者さんの症状、体質、経過などで変更しています。
研修会では「自律神経症状」の鍼治療と患者さんへの対応、そして「接触鍼」の使い方のバリエーションについて意見交換をいたしました。