埼玉県春日部市の鍼灸院 はり・きゅう はりも

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「眼瞼けいれん」:臨床に学ぶ会にて

「眼瞼けいれん」:臨床に学ぶ会にて

眼瞼けいれん:臨床に学ぶ会にて

 2か月に1度参加している鍼灸臨床の勉強会、「臨床に学ぶ会」の今年最後の集まりがありました。

テーマは「眼瞼けいれん」と「逆子」でした。

 

「眼瞼けいれん」とは

「眼瞼けいれん」は目の周囲の筋肉の収縮が本人の意図しないところでおき、まぶたが閉じ、日常生活に支障をきたすものです。目の周りが勝手にピクピクとけいれんすることで、非常に不快感があります。周りの方の目も気になり、患者さん自身は大変な思いをしています。

「眼瞼けいれん」は40歳以上の女性に多く、若年者では抗不安薬などの内服歴や、化学物質に触れる機会があった人に多く見られます。原因不明なものや、パーキンソン病が関係するもの、薬物によるものなどがあります。

「眼瞼けいれん」でも、数週間以内に収まり、まぶたが閉じてこないものは
「眼瞼ミオキミア」といって、自然に治る良性のものです。

一方で、片側の頬、口角、下顎までけいれんが広がり、MRI画像などで顔面神経に血管が接触していることでおこる「眼瞼けいれん」は「片側顔面けいれん」と呼ばれています。

「眼瞼ミオキミア」は自然に治るので、様子をみていいと思われます。
「片側顔面けいれん」は病院でMRIをとるなどの画像診断が必要となります。

それ以外の原因がはっきりしない「本態性眼瞼けいれん」の患者さんがまれにお見えになります。眼科や、脳神経外科などを受診してから来られることがほとんどです。

点眼薬や内服薬で改善されない方、ボツリヌス注射に抵抗がある方が多いですね。

鍼灸師の中でも「眼瞼けいれん」に対する治療成績は限定的な印象があります。改善された方、改善されなかった方がおられるのが正直なところです。

 

「鍼灸治療院でみる眼瞼けいれん」

今回の症例は、けいれんを悪化させる要因が明確であり、鍼灸治療でアプローチできる類のものであったことから改善がみられました。頸、肩、背中、顎の緊張などがひとつの要因でした。けいれんを誘発する要因がわかれば生活上のアドバイスもできます。

光に弱い方はサングラスや、モニターにフィルムを貼るなど。首肩の緊張であれば、緊張する環境を見直し、患者さん自身ができることを提案します。

当院では「眼瞼けいれん」の患者さんには医療機関の受診歴などを伺い、MRIなどによる診察結果、薬物の服薬歴、既往歴、これまでに受けた治療の内容と結果を確認しています。

鍼灸での改善がみられない状態であることが予想される場合には、治療前にお伝えすることもあります。

鍼灸治療では「けいれん」を引き起こす悪化要因と楽になる要因を患者さんとともに明確にすることが非常に大切になります。それによって、鍼やお灸をする部位、方法が変わってくるからです。

「眼瞼けいれん診療ガイドライン」(2011)を読んでいると、手術後もボツリヌス注射が必要になる方が一定数おられることや、ボツリヌス注射の効果が通常3-4か月持続することなど、まだまだ患者さんにとっても負担が多い状態であることがわかります。

「眼瞼けいれん」に対する鍼灸の適応範囲を、明確に把握し、患者さんに貢献できればと考えています。

 

*参考文献

「眼瞼けいれん診療ガイドライン」

「半側顔面痙攣に対して低周波鍼通電療法を行った6例」

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