埼玉県春日部市の鍼灸院 はり・きゅう はりも

〒344-0058 埼玉県春日部市栄町1-279
Tel:048-763-5323
腕のしびれ(胸郭出口症候群):電気ていしんを使った症例

腕のしびれ(胸郭出口症候群):電気ていしんを使った症例

電気ていしん

 

腕のしびれ(胸郭出口症候群):電気ていしんを使った症例

 

鍼灸院である当院にお見えになる方でも、
「なるべく鍼をしないでほしい」「鍼が怖い」
おっしゃられることがあります。

治療後にはおもったほどの刺激ではなかったと
言われることがほとんどなのですが、
患者さんの様々な負担を少なくする必要があります。

少しずつではありますが、「電気ていしん」の活用で
治療内容の幅を広げて行きたいと思っています。

 

「電気ていしん」は患者さんの自覚する刺激感はかなり低いです。
使い方にもよりますが、ご家庭の低周波治療器よりも低い電圧を使って
施術にあたっています。

*この症例は患者さん個人が特定されないよう、内容に変更を加えております。

 

腕のしびれの電気ていしん症例

患者:60代、男性

主訴:左肩甲骨、腕のしびれ

現病歴

1か月前から左肩甲骨内側にしびれが出始めた。

現在は左腕、前腕の外側にしびれを感じる。
指は明確な場所はわからないが、全体的にぼわーっとした感じがある。

左肩甲骨の内側上部に痛みを感じる。頸肩こりは常にある。
買い物袋を下げた時に症状が出たり、悪化することはない。

運転の仕事をしているが、1時間に数回しびれが起こる。
ハンドルを握っていると左腕の重だるさを感じる。

運転に支障があるので、少し休みをもらっている。

左肘を枕にした横向き姿勢で休むことが多かったが、
いまはつらくてしていない。腕は上にあげることができる。
就寝中に痛みはない。

20年前に交通事故で左から右にかけて衝突されるが、
後遺症は特にない。

寝違いで1年前に整形外科に行ったことがある。

血圧は服薬でコントロール。循環器系の既往はない。

 

身体診察

ルーステスト(+)、左後頸部・側頸部の緊張が強い。
肘・手首圧迫によるしびれの増悪はない。腕橈骨筋に強圧痛あり。

 

鑑別疾患

・肩関節疾患:しびれがあり、上肢拳上可のため除外
・胸郭出口症候群牽引型:買い物袋を持つなどの上肢下垂位で悪化しないため除外
・頸椎症性神経根症:上肢のだるさなどはないが、
          左上側臥位などの頸部圧迫姿位などもあるため、合併も考慮。

 

診断

「胸郭出口症候群圧迫型」:上肢の重だるさ、
ハンドルを持つときの中間姿位、
ルーステスト(+)などから判断。

ダブルクラッシュは身体診察から現時点では考えにくい。

 

施術とその経過

初診

腹臥位にて、第4.5.6頸椎椎間関節、風池、天柱に40㎜-18号で置鍼10分。

硬結残存部位を旋捻、雀琢。側臥位にて、「電気ていしん」後頸部、
肩上部に0.03mA-1.1Hzにて10分。仰臥位にて扶突に置鍼10分。
治療回数を3-4回の見込みと説明。肘枕で休むことは避けていただく。

 

2診(7日目)

左後頸部、側頸部の緊張がまだ強い。しびれはまだ残っている。
施術は前回同様。

 

3診(14日目)

前回治療後少しだるさがあったとのこと。鍼の数を減らして、
「電気ていしん」中心の治療に切り替える。

後頸部の硬い部分をひとつずつ柔らかくなるのを確認して、
軽く手でマッサージを加えると大きく変化あり。
側頸部の扶突は15分置鍼。

 

4診(21日目)

しびれが大幅に減り、運転が気にならないようになる。
後頸部の「電気ていしん」を先に行い
残存部位のみ鍼で旋捻、雀琢、軽いマッサージ。

 

21日間、治療回数4回、特に3回目以降症状が落ち着きました。

上肢のしびれとして、経過は妥当だと思われます。

後半は電気ていしんを中心とした治療に変更したことで、
鍼の数を少なくすることができ、患者さんの負担も減らせました。

電気ていしんは、体の中に刺すことなく、皮膚、筋肉、
血管などにアプローチでき、循環改善に効果的です。

鍼に抵抗のある患者さんもおられため、当院の新たな手段として
これから活用範囲を広げていきます。

通常の鍼と電気ていしん、お灸、手技をうまく使い分けて、
患者さんの症状改善をより早く、負担の少ない治療内容に
日々刷新していきたいと考えております。

 

2019.6 現在の電気ていしんの使用について

この報告をかいてから2年と少しが過ぎましたが、現在では電気ていしんは
当院の施術で欠かせないものになりました。

それによって、2年前のこの症例についても、
現在ではアプローチ方法が変わっています。

患者さんの負担を減らすだけでなく、鍼灸だけでは難しかった
症状や、鍼と併用することでより問題点が明確になるなど
「浮腫み」を中心に活用の幅が広がっております。

 

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