五十肩の後のリハビリは裏切りません



五十肩は肩の痛みから始まり、その後は腕を上げるのが困難になってきます。

五十肩の初期は「疼痛期」とよばれる、文字通り「痛み」が中心の時期です。
患者さんのお話では夜痛くて眠れない「夜間痛」があると、痛み止めの飲み薬なども効かないことがあります。
注射が奏功することもあるようです。

この「疼痛期」が過ぎると、徐々に「拘縮期」に移行します。
この時期は腕が上がらず、髪を結べない、エプロンの紐を結べないなどの動作に制限があらわれます。

いわゆる「腕があげづらい」時期となります。
この時期からはリハビリが必要となります。



鍼灸では肩関節を中心に、肩関節にかかわる筋肉を緩めながら、
血行改善をし、組織の回復をうながします。
同時に、可能な範囲で腕を動かす「リハビリ」を行っていきます。

五十肩の患者さんを今まで拝見してきて、この「リハビリ」は本当に裏切らないと実感しています。
回復具合や、動く範囲からリハビリの方法をお伝えしますが、
患者さんがやる気になった時の回復スピードは顕著です。



例えば、物干しざおにタオルを引っ掛けて、正常な腕と五十肩の方の腕でタオルの端をそれぞれ持ち、一方でタオルを下に引くと、五十肩の方の腕は自然と腕が引き上げられます。

また、机の上の雑巾がけを広く円を描くようにやっていただいたり、
鍼灸治療の途中で気づいた筋肉の運動を個別にしていただくこともあります。

最近はゴムチューブを使った運動を提案しています。

セラバンド(ゴム製のチューブです)



地味な運動が多いですが、隙間時間を見つけてこまめにやっていただいている方ほど、
経過は順調です。

患者さんは自宅でリハビリをし、その経過をみながら治療方法を調整していく過程は
患者さんとの共同作業であり、回復に向けて着実に進んでいることを実感できます。

関連記事

PAGE TOP