施術の流れ-医療面接から日常生活の注意点まで
初診の患者さんがイメージしやすいよう、当院では以下の流れで患者さんを拝見しています。
①予診表への記入
初診の患者さんには「予診表」に記入をお願いしています。「予診表」をもとにして、現在のお身体の状態についてのお話を伺います。
②医療面接
患者さんご自身に現在のお身体の状態、また現在に至るるまでの経緯、不安に思っていることなどをお話しいただきます。鍼灸施術や当院に対する希望を確認いたします。
医療面接での目的は
・患者さんと良好な関係を築くこと
・患者さんから医学的な情報
・心理社会的背景の情報を集めること
・患者さんへ適切な治療と日常生活の注意点を提供できること
患者さんのニーズと状態を可能な限り把握し、適切な施術に結びつけるのに大切な部分です。ご遠慮なく何でもお話し下さい。
③身体診察
②の医療面接で把握した情報をもとに、必要な身体診察を行います。実際に整形外科や、内科で行われている触診を中心とした身体診察もいたします。
身体診察を行い、より正確に状態を把握できます。たとえば坐骨神経痛のある患者さんに、下肢を挙げていただき神経痛の誘発の有無を確認します。
④鍼灸施術
「医療面接」「身体診察」で得られた情報から、診たてをし、最も適切だと思われる鍼灸施術を行います。鍼の本数、深さ、刺す部位、刺している時間は患者さんの年齢、状態、体力などにより変化いたします。
初診時は軽めに施術を行うのが一般的です。必要な場合は、鍼灸施術だけでなく手をつかって、関節や筋肉を動かしたり緩めます。
治療の途中でもお気づきの点がございましたら、いつでもおっしゃってください。
⑤施術効果の確認
施術直後の変化を確認いたします。施術前と比べて症状はどの程度変化しているか。
痛み、しびれ、動きなどを確認し、次回の施術につなげていきます。
⑥日常生活の注意点の確認
来院される患者さんには、痛みなどの原因となるきっかけ、習慣があります。
少しの間だけでも、そのきっかけ、習慣に意識的になると、状態の回復を早めます。患者さんと施術者で確認をいたします。
⑦施術回数の目安について
施術回数の目安は、「病態」と「日常生活」の2つが大切です。
「病態」は病気の状態です。痛みの強さ、どれくらいの期間痛みがあるか、痛みの範囲の広さ、痛みのある時間、安静にしていても痛むかどうか、薬が効かない程度のいたみかどうか。どのような動作で痛みが出るのか、手術歴は、糖尿病の既往は、など。
同じ「腰痛」でも程度が違うと治る期間や回数も変わります。
また施術を受けていても、ご自宅で痛みの原因となる部位に負担のかかる生活をつづけていると、やはり回復は遅くなりますし、また変化に乏しくなります。
「病態」と「日常生活」そして、当然ながら「適切な施術」が施術回数を大きく左右いたします。 以上のような過程で当院は患者さんを診ています。