アメリカでの鍼治療における10の適応症

アメリカでの鍼治療における10の適応症
米国で最も扱われた鍼の適応症状:横断研究

The Most Commonly Treated Acupuncture Indications in the United States:A Cross-Sectional Study.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30298749

アメリカで鍼治療がどのような症状に対してよく利用されているかを調査した報告です。

*自己学習も兼ねて、鍼灸の海外文献を紹介する記事です。誤訳の可能性もありますので、原文での確認をお願いいたします。


  鍼治療は、数十年にわたって米国で人気のある代替医療です。 鍼の疼痛に対する治療効果は、基礎および臨床研究の両方によって検証されており、現在は疼痛に対して、オピオイドとは対照的に、薬を使わない選択肢としてあります。 しかしながら、鍼治療適応の全容はまだ未解明です。


 本研究では、米国の私立診療所における鍼治療適応の上位10位と99位の症状を調査のため、全国の419人の鍼治療医の間で横断調査を行った。

 トップ10の適応症は「腰痛、うつ病、不安、頭痛、関節炎、アレルギー、一般的な痛み、女性の不妊症、不眠症、頸部痛と五十肩」

上位99の適応症のうち、疼痛が最も大きなカテゴリーである。また精神的健康管理、特に気分障害などで最も需要が高い。
その他には、免疫系機能不全、胃腸疾患、婦人科および神経科症状などが続きます。
さらに、専門指標、共通指標、および医療専門分野となる可能性が各適応症について評価されています。  

人口学的分析では訓練された中国の鍼灸師がより広範囲の適応疾患に対応できる傾向があるが、扱われる上位の症状は主に現地のニーズによって決定されます。 また、性別、居住国、年齢および臨床経験はすべて症状分布に影響を与えています。

 本研究のデータは米国において、鍼治療で扱える症状の概要を示しており、鍼灸の訓練、健康管理、公的な教育の計画を行う際に有益である 


[読んでみて]
「痛み」に対して鍼治療が最も活用されている点はおそらく日本と同じと思いますが、「うつ病」「不安」などメンタルの分野での利用が目を引きます。

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