「認知症サポーター養成講座」に参加しました

「認知症サポーター養成講座」に参加しました

 

先日、春日部市が主催する「認知症サポーター養成講座」に参加しました。
「認知症サポーター」は埼玉県のホームページで下記のように紹介されています。

「認知症サポーター」は認知症になっても安心して暮らせる町を
目指して養成されています。
日常生活の中で認知症の人と出会った時に、
その人の尊厳を損なうことなく、適切な対応をとることで、
認知症の人と認知症の人を介護する家族を見守り、
応援者となることが期待されています。

 

高齢化が進み、認知症に対する関心の高さからか、
当日は多くの参加者がおられました。
一般の方から、医療・介護従事者、年齢・性別も様々でした。

わたしも自身の仕事だけでなく、個人としても認知症の人との関わりあいが
増えてくると思い、適切な対応をするにはより正しい知識が
必要であることから参加をいたしました。

講座では認知症の症状、支援方法、認知症の方とそのご家族の
気持ちの理解について、DVDや講師の方の寸劇から学びました。

認知症では治りにくい症状(中核症状)と治る可能性がある
(行動・心理症状)があります。

特に後者の行動・心理症状には、不安、うつ、徘徊、暴力などがあり、
これらは本人の性格や素質、周囲の環境や人間関係が影響するといわれています。

わたしたちの対応ひとつで、認知症の人やご家族が少しでも安心して暮らすことができます。

「認知症の人への対応ガイドライン」では3つの基本姿勢を紹介しています。

1:「驚かせない」

2:「急がせない」

3:「自尊心を傷つけない」

さらに、3つの基本姿勢に伴う具体的なポイントが7つ紹介されています。

①まずは見守る
②余裕をもって対応する
③声をかけるときは一人で
④後ろから声をかけない
⑤相手に目線を合わせて、やさしい口調で
⑥おだやかに、はっきりした話し方で
⑦相手の言葉に耳を傾けて、ゆっくり対応する

以前紹介した「ユマニチュード」(フランスでの認知症の人に対する技法)でも、
認知症の人は、視界が狭いことが多いので、真正面から近づいて声をかけると
良いということを紹介していました。

別記事:「認知症治療の最前線とユマニチュード」

実際に「ユマニチュード」の方法や他の参考文献などでの基本的な事を知り、
対応を変えることで、認知症の方の落ち着き方が随分違うように感じます。

今回の講座でのガイドラインでの基本姿勢、ポイントを
臨床に生かしていきたいと思います。

講座は1時間半でしたので、話された内容にも限りがあります。

サポーター養成講座は1回限りですが、講座だけでなく、ロールプレイなど
継続的に学習できる仕組みが地方自治体単位で独自にできると、
より良いのではと感じました。


そういった取組みによって、安心して老後をすごせる街の魅力が
ひとつ増えるでしょう。

認知症=施設入居といったイメージがまだまだ強いようですが、
認知症の人に対する理解が進むことで、少しでも安心して
気分よく暮らせる社会になればと思います。

 

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