[文献] 更年期症状と生活の質に対する鍼治療の効果(メタ分析)-台湾の研究

[文献] 更年期症状と生活の質に対する鍼治療の効果(メタ分析)-台湾の研究

自己学習もかねて、鍼灸の海外論文を紹介する記事です。
誤訳の可能性もありますので、原文での確認をお願いいたします。
PMID: 25003620

Effects of acupuncture on menopause-related symptoms
 and quality of life in women in natural menopause:
a meta-analysis of randomized controlled trials.」


「自然閉経期の女性の更年期関連症状と生活の質に対する鍼治療の効果:
ランダム化比較試験のメタ分析」

目的

このメタ分析は、自然閉経期のホットフラッシュの頻度と重症度、
更年期関連症状、生活の質に対する鍼治療の効果を
評価することを目的としています。

方法

PubMed / Medline、PsychINFO、Web of Science、
Cochrane Central Register of Controlled Trials、CINAHLを
体系的に検索しました。


キーワードは鍼治療、ホットフラッシュ、更年期関連症状、生活の質など。


研究に関連する異質性、モデレーター分析、出版バイアス、
およびバイアスのリスクを調べました。

結果

関連する104の研究のうち、869人の参加者を含む12の研究が
選択基準を満たし、この研究に含まれました。


鍼治療により、ホットフラッシュの頻度(g = -0.35; 95%CI、-0.5〜-0.21)
および重症度(g = -0.44; 95%CI、-0.65〜-0.23)が
大幅に減少することがわかりました。


鍼治療は、更年期指数で心理的、身体的、および泌尿生殖器の
サブスケールのスコアを大幅に減少させました
(g = -1.56、g = -1.39、およびg = -0.82、それぞれP <0.05)。


鍼治療は、更年期特有の生活の質に関するアンケートの
血管運動サブスケールスコアを改善しました
(g = -0.46; 95%CI、-0.9 to -0.02)。


ホットフラッシュの頻度と重症度(それぞれg = -0.53とg = -0.55)に
対する長期的な影響(最大3か月)が見つかりました。

結論

このメタ分析により、自然閉経期を経験している女性の鍼治療は、
ほてりの頻度と重症度、更年期関連症状、生活の質(血管運動領域)を
改善することが確認されています。


読んでみて

様々な文献を集め、分析、統合させたメタ分析による内容なので質が高いものと思われますが、肯定的な文献だけでなく、否定的な内容のものを含めて、精査していきます。

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