「いぼ」とお灸

いぼ」とお灸

「いぼ」をお灸でというのは、あまり聞かないですよね。

お灸をする鍼灸師の間では特に珍しいことではありません。

患者さんと話をしていると、年に数回「いぼ」や「魚の目」の話になることがあります。

ほとんどの患者さんが皮膚科で「液体窒素」による治療経験があります。

私自身は「液体窒素」による治療を受けたことはありません。


患者さんの話によると結構刺激感が強いようで、
お灸の方が楽との話を聞きます。(患者さん個人の感想です)

その刺激感の強さから、市販のシール状のものを使われてますが、
あまり変化がないケースもあるようです。

患者さんはいぼのことを相談される前に他の訴えで当院を受診されているため、
お灸にはあまり抵抗感がありません。

よろしければお灸でやってみましょうかと、そのつど対応してきました。

いぼ」へのお灸

「いぼ」へのお灸は上記の写真にあるように、直接もぐさによる
お灸、いわゆる「直接灸」を当院では行っています。

糸状のもぐさを「いぼ」の大きさ、分厚さなどに合わせて、
何度も重ねてお灸をすえ、灰をとりのぞき、多壮行う、「多壮灸」です。

「いぼ」の分厚さや芯の硬さによって、「もぐさ」の種類を変えることがあります。

もぐさの質によって熱さが変わります。

施術回数は「いぼ」の大きさ、分厚さによって変わります。

「いぼ」が分厚いうちはお灸による熱さをあまり感じません。


段階的に小さくなり、薄くなっていき、最後に残って、
浮き出てくる芯にお灸をするのが一般的な経過です。

加速度的に変化することもありますが、変化に乏しい段階が
途中で出てくるときもあります。

その際は、「もぐさ」やお灸の数、施術の頻度などを変更してきます。

まずは皮膚科を受診しましょう

「いぼ」については、まず皮膚科を受診してください。

「いぼ」と自己判断せず、しっかりと医師の診断と
治療を受けていただくことが大切です。

「いぼ」と思っていたものが、違う病気の可能性もあります。

それでも、あまりにも「いぼ」に変化がない、
液体窒素があまりにつらいという場合は、「お灸」を
選択肢のひとつとしてご検討いただければと思います。

「いぼへのお灸」は約15-30分程度、費用は1回2000円となり、
通常の施術費と異なります。

すべての「いぼ」がお灸の適応ではなく、難しいことが
ありますので、その際はお伝えしています。

また糖尿病などの既往がある方は、直接灸による
お灸(特に手足末端)をお受けいただけません。

また顔面部のいぼについても当院ではお受けしておりません。

ご了承くださいますようお願いいたします。

昨年、患者さんから

「いぼをお灸でとるなんて知らなかった」

「お灸をする前後で写真をとっておけばよかった」

「もっといぼとお灸のことをすすめればいいのに」


このような声を頂戴し、今回の記事を書くに至りました。
お役に立つ方が少しでもいらっしゃれば幸いです。

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