埼玉県春日部市の鍼灸院 はり・きゅう はりも

〒344-0058 埼玉県春日部市栄町1-279
Tel:048-763-5323
過活動膀胱と鍼灸-バス旅行が心配

過活動膀胱と鍼灸-バス旅行が心配

バスツアー

 

「友人とのバス旅行の休憩時間が心配」
「2階に寝室があるご自宅で、夜間に1階のトイレに行くことが煩わしい」
「夜間頻尿で睡眠が十分にとれない」

これらは過活動膀胱の患者さんからよく聞く話です。

 

過活動膀胱と鍼灸

 過活動膀胱の症状は人に言いづらく、
ご本人にとっては、深刻な悩みです。
 
 初診時ではなく、患者さんとの日常生活について
うかがっているときに、ふとお話になられ、
それまでなかなか言い出せなかったことがわかります。

ここでは過活動膀胱と鍼灸についてご案内いたします。

 

目次

  • 過活動膀胱とは
  • 夜間頻尿による問題点
  • 夜間頻尿に対して患者さんができること
  • 過活動膀胱と鍼灸の研究報告
  • 当院の過活動膀胱に対する鍼灸による施術
  • まとめ

 

過活動膀胱とは

 
 過活動膀胱は尿意切迫感が必須症状であり、
通常は夜間頻尿を伴います。
 
尿意切迫感とは「突然起こる、我慢できないような
強い尿意であり、
通常の尿意との違いの説明が困難なもの」です。
 
より具体的には、高齢者に多く、急な尿意があり、
トイレが近いが間に合わないことがある。
また尿漏れや夜間の頻尿がある状態です。
 
まずはご自身の症状が過活動膀胱かどうかを泌尿器科で
診察していただくことが先決です。
 
さらに、頻尿イコール過活動膀胱ではありません。
 
頻尿をきたす疾患には下記のようなものががあります。
 
膀胱がん、前立腺がん、膀胱結石、尿道結石、子宮内膜症、
急性膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、
間質性膀胱炎、多尿、心因性頻尿

これらを診察してもらう必要があります。

 
そして診察によって判明した過活動膀胱には2つのタイプがあります。
 
「神経因性」と「非神経因性」です。
 
「神経因性過活動膀胱」
脳血管障害、パーキンソン病、脊髄損傷、
腰部脊柱管狭窄症、糖尿病性末梢性神経障害
 
「非神経因性過活動膀胱」
膀胱血流障害、自律神経系の活動亢進、加齢、膀胱の炎症、
前立腺肥大症、骨盤臓器脱
 
  
 

夜間頻尿による問題点

過活動膀胱の症状である「夜間頻尿」の問題点は
下記のようなものがあげられます。
 
  • 睡眠の妨げ
  • 熟睡感がない
  • 翌日眠い
  • 夜間転倒→骨折の危険性
 特に転倒の危険性は高齢者にとって大きな問題です。
 
 

夜間頻尿に対して患者さんができること

水分摂取

 

対策の基本は適切な水分摂取、運動や日中の昼寝などで
身体の水分を下肢に留めないようにすることになります。

  • 適正な水分量の摂取 過剰な水分摂取を避ける。
  • 夕方のカフェイン、アルコールの制限
  • 昼寝(下肢拳上):日中に下肢に水分が貯留
     夜間の臥位で水分が体幹にもどるため
  • 弾性ストッキング
  • 夕方の歩行・軽運動
 

過活動膀胱と鍼灸の研究報告

 過活動膀胱については、鍼・灸ともにいくつかの
研究報告があります。その一部を紹介いたします。
 
 

過活動膀胱と診断された女性50人をランダムに
電気鍼治療群とそうでないグループに分け、
30分の治療を30回行い、過活動膀胱スコアなどが
優位に改善した。

有害事象はない。
 
難治性の過活動膀胱患者に対して、
第一選択薬である、抗コリン薬に対して、
電気鍼治療がより有効な治療選択肢になるかは
さらに長期の調査が必要。
 
 
過活動膀胱の症状緩和のための灸の有効性と安全性
Effectiveness and safety of moxibustion for alleviating symptoms
of overactive bladder:
A prospective, randomized controlled, crossover-design, pilot study

過活動膀胱の症状緩和に対するお灸の有効性安全性。
28人の女性患者に4週間のお灸治療と4週間の生活指導を行った。
 
間節灸で、関元、三陰交、太衝のツボを使った研究。
排尿頻度に低下がみられた。

 
高齢者の夜間頻尿に対する会陰皮膚刺激の効果
指導の下で患者自身が軽度のローラー刺激を行い、
夜間排尿の頻度の減少がみられた。
睡眠と生活の質の評価をするには研究期間が短かった。
 
 
 

36名の患者に対して、「中極」のツボへの温灸によって、
夜間排尿の頻度が減った報告。
 
③の論文は、先日NHKで「東洋医学のチカラ」という
テレビ番組内でも紹介されました。

③④の内容は患者さん自身ができる内容で、
セルフケアとしての価値が高いと考えられます。

当院の患者さんでも
③のセルフケアを行っていただき、
排尿回数が減ったケースがあります。
 

当院の過活動膀胱に対する鍼灸による施術

当院ではまず泌尿器科を受診いただき
非神経因性過活動膀胱」が鍼灸の対象と考えています。

先ほど紹介をした研究報告などを参考にしながら、
膀胱の神経がある「骨盤部」、「下腹部」「下肢」を
中心に鍼・灸・温熱器具・電気器具を使って施術をしています。

夜間頻尿の対策にもあった、日中に下肢に水分が貯留して
就寝時の臥位姿勢で頻尿にならないように,細かい浮腫みなどを
流し、下肢の循環を促す方針で臨んでいます。

 
また報告にあったセルフケアやご自宅でのお灸もすすめています。
 
鍼灸で過活動膀胱の症状がおさまり、転倒予防や生活の質が上がること
 
さらに高齢者は複数の薬を服用していることが多く、
多剤服用の問題があることから、結果的に減薬に
つながれば何よりと考えています。
 

まとめ

  • 過活動膀胱と感じたらまずは泌尿器科を受診しましょう
  • 夜間頻尿を治療することは転倒予防や睡眠の質の改善につながります
  • 鍼・灸の研究報告やセルフケアの方法があり、鍼灸が
    症状軽減と高齢者の多剤服用の問題の一助となればと考えています。
 
 
 

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