リモートワーク時代の首のセルフケアとトレーニング

リモートワーク時代の首のセルフケアとトレーニング

スマートフォンの普及に伴い、首のトラブルは増えましたが、
リモートワークの広がりによって、さらに首の負担は増えることが予想されます。

今回は「首(頚部)」に注目して、セルフケアを中心にご案内いたします。

「リモートワーク」に限らず、デスクワークに従事している方、スマートフォンを
長時間使用している方に共通の内容となります。

首のセルフケア・トレーニングをする前に

下記の症状がある方は、医師の診察が必要になりますので、
これから紹介するセルフケアは避けてください。

・めまい
・物が二重に見える
・吐き気
・外傷
・交通事故による後遺症がある
・突然意識を失う
・嚥下(飲み込みに問題がある、むせる)
・発熱
・関節リウマチの既往がある
・ステロイドの使用歴がある
・骨密度が低い、骨粗しょう症がある

セルフケアとトレーニングについて

・硬いところは柔らかく
・弱いところは鍛えて強く
・短くなっているところは長く
・使いすぎは休ませる
・左右差・前後差・浅部と深部の差を減らす

患者さん個々に差異はありますが、デスクワークなどの仕事、
スマートフォンなどの生活習慣により、身体にかかる負担には
一定の共通点があります。

負担のかかりやすい部位と、それに対するセルフケアについて
後述していきます。

首に負担のかかる姿勢

耳と肩の位置が垂直線上にありません、頭が前方に位置しています

仰向けで寝たときに顎が写真のように上がっている方は、首にトラブルを
抱えている方が多いです。枕が高めの傾向があります。

不良姿勢による首への影響

デスクワークや長時間のスマートフォンの使用により、
画像のような身体的傾向がみられます。


このような不良姿勢によって首の筋肉には下記の問題が生じます。

・浅部の筋肉を使いすぎる
・深部の筋肉をうまくつかえていない
・後頭部・側頸部・胸部の筋肉の緊張が強い
・首を上に向ける筋肉が弱い(伸展の筋力不足)

首のセルフケアとエクササイズ

まず温めておきましょう。のぼせないよう程度に。
首の後ろ、肩甲骨の間、鎖骨の下あたりがお勧めです。
「ZAMSTホットパック」はアマゾンで1000円前後で販売していますが、

繰り返し使えてお勧めです。使用上の注意をよく読んでくださいね。

*肩などに力がはいらないようにしましょう
慣れたら10秒キープ、座ってでもできます
やってみると、普段してない動きであることに気づかれます。

*腰痛がある方は、両膝をたてて行うといいでしょう
上がりにくい方は今まで対象の筋肉をうまくつかえていなかった可能性があります。

*ゆっくり背中を丸めて反らす、15回ほど繰り返します

頭が下に落ちないように、背中と直線状になるよう注意します

*呼吸をとめずにゆっくり、じわーと伸ばします

*「皮膚」をつまんでゆすります。つまみやすさで状態がわかります。
後ろ髪の生え際当たりが硬くなることが多いです


この「皮膚をつまんでゆする」というテクニックは他の部位でも使えます。
ゆする前後に動きを確認しておくと、変化がでていることに気づかれると思います。

首のセルフケア・トレーニングだけでは
足りないことも

今回紹介した首のセルフケア・トレーニングは一部、
胸椎(背中)・腰の内容が入っています。

それは、首を動かすだけでは不十分なことが多いからです。

首につながる筋肉が非常に多く(最低でも28種類)、
それらが多くの骨とつながっています。

首に筋肉を介してつながっている骨

・頭蓋骨
・肩甲骨
・鎖骨
・肋骨
・胸椎
・腰椎

今回は頭が前方に位置すると、首の負担が強くなることを画像で紹介しています。

つまり、頭だけでなく他の骨の位置が不良姿勢で変わると、やはり首に負担がかかります。

従って、状態によっては他の部分のセルフケアやトレーニングが必要となります。

「筋肉」という観点だけでも、やはり身体はつながっていると実感します

本当はリモートワークが普及し、通勤の時間が減ることや自宅での自由な働きかたができれば、身体の負担が減るのが本来のありかただと思います。

自宅ですと仕事の合間にストレッチも気兼ねなくできますしね。
社会の在り方と、身体はそういった意味でも関係が深いです。

次回は、背中・胸郭・腰につづきます。

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