腰下肢痛・膝痛-研修会にて

腰下肢痛・膝痛-研修会にて

 2か月に1度の頻度で定期的に参加している研修会があります。今回は2つの症例と、1つの講演会参加報告がありました。
偶然にも、2症例とも高齢女性のひとり暮らしの患者さんであり、腰下肢痛、膝痛の内容でした。鍼灸治療や病態把握などの中身を参加者全員で検討いたしました。それら以外で重要なことは、

  • 高齢者の腰下肢痛、膝痛は生活への影響が大きいこと
    (歩けなくなることで、衣食住が困難になることや、動かないことでの筋力低下、近隣との交流が途絶えるなど)
  • 身体的なことだけではなく、精神面、社会面、福祉面への視点が必要であること
    (これがきっかけで歩けなくなるのではという不安があります)

  • 独居の場合は、家族、ご近所とのつながりなど患者さんをサポートする人的資源の確認が必要であること

具体的には、患者さんが腰下肢痛などで動けないときに食事をどう確保しているか。患者さん自身で可能なのか。サポートする友人、知人、家族は近くにいるのか。福祉面では包括支援センターにつなげることも必要になります。介護サービスについて患者さんが知っているかどうかなどの確認も必要です。

主訴である腰下肢痛、膝痛の経過や改善後において、鍼灸治療以外の手段でも、どのように患者さんを支えていくかについて意見交換をいたしました。

また、患者さん自身が行えるセルフケアや安全性の確認についても様々な臨床上のアイデアがでました。

当院では往診もしています。来院できない状態の時は往診でサポートします。症状が改善してくると、タイミングをみて外来に切り替えます。往診から外来への切り替えは、ご自身で来院できたと自信をつけていただく目的もあります。

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