【文献】安定した慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の
栄養状態に及ぼす鍼治療の効果:
ランダム化比較試験・COPD鍼治療の再解析
Effects of acupuncture on nutritional state of patients
with stable chronic obstructive pulmonary disease (COPD):
re-analysis of COPD acupuncture trial, a randomized controlled trial.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30355325
*自己学習も兼ねて、鍼灸の海外文献を紹介する記事です。
誤訳の可能性もありますので、原文での確認をお願いいたします
日本の大学での研究報告です。一部の新聞でも記事が掲載されていたようです。
[背景]
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は全身性疾患であり、
体重減少が顕著な症状であるというエビデンスが増えている。
我々は栄養状態の経過に焦点を当てて、COPD患者の栄養状態と
以前の介入研究における予後に及ぼす鍼治療の効果について調査した。
[方法]
COPD鍼治療試験(CAT)の再分析である。
炎症バイオマーカー、および予後の観点から再解析された。
血清中のレチノール結合タンパク質(RBP)、
プレアルブミン(PA)、トランスフェリン(Tf)、
ヘモグロビン(Hb) (COHb)、高感度C反応性タンパク質(Hs-CRP)、
高感度腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン6(IL-6)、
および血清アミロイドA(SAA)などの炎症バイオマーカーが含まれる。
プラセボ鍼治療グループ(PAG)の間で比較された。
ベースラインと最終体積の差を、共分散分析#²(ANCOVA)を
用いて比較した。さらに、Spearmanの順位相関係数#³を用いて、
栄養学的血液検査スコアと炎症バイオマーカーパラメーター間との相関を評価した。
(PAGにおけるRAG対0.5 [1.4]のベースラインからの平均[SD]差2.5 [0.4];
群間の平均差:3.00 、95%CI、ANCOVAで2.00~4.00)。
炎症バイオマーカー(TNF-α、IL-6、SAA、Hs-CRP、COHb)
およびBODE指数において改善を示した。
[結論]
有用な補助療法となりうることを明確に示した。
栄養状態において改善がみられたという報告でした。
興味深い内容ですので、近日中にフルテキストを読んで追記したいと考えております。
使用している経穴は
「中府、太淵、扶突、関元、中脘、足三里、太谿、完骨、肺兪、脾兪、腎兪」
5-25ミリ刺入し、50分間の施術中に時計回り、
反時計回りに3-4分鍼を回旋している。